走り出せ、コスモス*

――ガタッ


教室の扉を開けたとき

13時30分

授業が始まってから10分経ってた


唯との話が長引いて

別れるころにはもう授業始まってて

超走った


先生とばっちり目が合った

「すいません…」

私は先生の顔色を伺いながらそっと言った


「来ましたね

早く座ってください」


セーフ。

良かった良かったと思って席について、テキストを出そうとかがんだ。

「吉風さん、今日の授業が終わったあと、残ってくださいね。」

え!説教!?

って思って頭をあげると、机に思いっきりぶつけた。


「い…たあ…」

ぶつけたところを押さえていると、先生がテキストを机に置いた

こっちに来そうだった


「あ、大丈夫です…」

先生に心配かけたくなくて、そう言った


「そうですか…

ホントに大丈夫なんですか?」

「はい、大丈夫です」


先生の慌てぶりに

教室のみんなも驚いて

なんか コソコソ言ってる



「そうですか…
じゃあ、授業続き…始めます」


…残っとけって

遅れてくるなって説教だよね


今まで遅刻したことないけど

よく遅刻する武町くんとかは説教されてるのかな


他の先生なら嫌だけど…

先生なら嬉しい


一緒にいられるんだ…っ







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