悪魔のいる教室
相手への思いやりって、時間が経つごとに薄れていく事が多いと思う。

何気ない『ありがとう』や『ごめんね』って気持ちや言葉も、“慣れ”により減っていく。


完全に無くなる事はないけど、それでも、そうなってしまうのはすごく寂しい事だと思う。

けど逆に、そういう慣れに“深い友情”や“特別”を感じる人もいるかもしれない。


結局、ニンゲン1人1人の価値観の違いで。

そもそも価値観の違うニンゲン同士が一緒にいるんだから、そういうズレが生じるのは仕方のない事なのかもしれない。

ニンゲン社会を生き抜くためには、そういうのを受け入れていかなきゃいけないのかもしれない。


けど、それでも。

できれば悪魔とは……ずっとずっとこうやって思い合える関係を維持していきたい、って願ってしまう。


脆くいびつな、けど温かい、私達の形を──……。
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