悪魔のいる教室
教室の真ん中に、小林くんとその仲間が3、4人。
染められた髪やだらしなく着くずした制服、シルバーアクセサリー。
この教室でも、派手なグループに属する男子達だ。
「つーか、最近教室来すぎじゃね?」
「あぁ、マジうぜぇ」
「さっさと学校辞めりゃいいのにな、あいつ〜」
小林くんの言葉に便乗するように、次々と飛び交う悪口。
馬鹿にしたような、意地の悪い笑い声。
彼らのこういう時の雰囲気は、独特。
他のどんな話題よりも、寄って集って誰かの悪口を言ってる時が1番楽しそうに見える。
1人のニンゲンを罵り合って、笑って。
何が面白いのか私には理解出来ない。
だけど、この珍しくない光景もまた、教室の“自然”になってんのは紛れもない事実。
何が正しいとか何が間違ってるとか、そういうのは“強者”の権限で左右される曖昧なもので。
この2年7組という小さな社会の中で“強者”に値する彼らに、“弱者”の私が今さら何か言うつもりも、勇気もない。
『他人事だから』とかじゃなくて、たとえば自分の悪口を言われていたとしても、私は何も言えないと思う。
いや、絶対に言えやしない。
染められた髪やだらしなく着くずした制服、シルバーアクセサリー。
この教室でも、派手なグループに属する男子達だ。
「つーか、最近教室来すぎじゃね?」
「あぁ、マジうぜぇ」
「さっさと学校辞めりゃいいのにな、あいつ〜」
小林くんの言葉に便乗するように、次々と飛び交う悪口。
馬鹿にしたような、意地の悪い笑い声。
彼らのこういう時の雰囲気は、独特。
他のどんな話題よりも、寄って集って誰かの悪口を言ってる時が1番楽しそうに見える。
1人のニンゲンを罵り合って、笑って。
何が面白いのか私には理解出来ない。
だけど、この珍しくない光景もまた、教室の“自然”になってんのは紛れもない事実。
何が正しいとか何が間違ってるとか、そういうのは“強者”の権限で左右される曖昧なもので。
この2年7組という小さな社会の中で“強者”に値する彼らに、“弱者”の私が今さら何か言うつもりも、勇気もない。
『他人事だから』とかじゃなくて、たとえば自分の悪口を言われていたとしても、私は何も言えないと思う。
いや、絶対に言えやしない。