秘宝-戦い-第Ⅰ幕
「アズミは?」
「あたしは近くの村の者なの。山賊みたいな服装だけど違うからねっ!妖怪や悪者を倒す、“レジスタンス”ってグループがあるんだけど、それに入ってるの」
アズミが腰の短剣と長剣に手をかけながら言った。
レジスタンスか…。
「そうなんだ。だから強かったんだ!」
「強くないよっ!!あたしより強い人いっぱい…いたわ」
いっぱい…いた?
アズミの声は後半、小さくなったけど、確かに過去形だったよね?
「なんで過去形なんだ?」
アレンも驚きの表情で聞く。
「みんな…みんな連れさらわれたの。残ったのは、あたしも含めて30人程度。…元々は50人くらいいたんだけどね…」
ヒュウガがアズミの肩に手をかける。
さらわれた…。
それって、隣国の人たちにってことだよね?
「隣国の者にか…」
アレンが小さく呟く。
「そうよ!だけど国王はなにもしてくれない…。あたしたちはアルドリアンの国へ手紙を送り続けた。…なのにっ!返事が返ってきたことは…なかったわ。ここ20年くらいなかったそうよ…」
私とアレンは顔を見合わせた。
手紙…?
そんなもの送られてきたこと…なかったが…。
アズミに正直に話すべきだろうか…。
アレンは迷った。
だけど、
俺から切り出すのも…。