秘宝-戦い-第Ⅰ幕

その時、見張りをしていたような人が部屋に飛び込んできた。


「アーシャン様、連絡がございます」


アズミの母親は頷いて、部屋を出て行った。


「すぐに探し出して来なさい。今から行けばすぐに見つかるでしょう。痛みをほったらかしにしておくわけにはなりません」


そんな声が廊下から聞こえた。


「しかし…」


「いいから行くのです!こちらのことは私が処理します」


アズミの母親が部屋に入って来た。


探し出す?

見つかる?

痛み?

処理?


なんのことかさっぱりだ。


ユカもアズミの母親を見つめている。


アズミの母親が再び、問いかけた。


< 53 / 67 >

この作品をシェア

pagetop