魔王さま100分の2
「もとより魔王領の監視と守護が私の責務ですが、幽霊船については、そちらに全てお任せしていいと?」
「はい、我々の戦力と技術であたります」
アイオネを魔王さまの領地に張り付けておいて、王国への私信を遮断する構えだ。
アイオネはしばし考え、頭に魔王さまの能天気な顔が思い浮かんだ時点で、まあいいかと決めた。
「了解です、ご武運を」
もとより、イアリミアの国政に口を出せる立場ではない。
魔王さまが手に届く範囲にいさせてくれるなら、そっちはそっちで頑張れという気持だ。
「キーヤ殿とヘナ様も、よろしいですか?」
「ああ、自分達もそれを望む」
何気に、天使が様づけになっているのは置いておいて、
振り返ってみれば、さっきこの魔族を絡めた魔王さま云々の会話は、アイオネを頷かせるための仕組まれたやりとりだったかもしれない。
だったら、たいしたものだ。