幼なじみの執事
「葵衣の家庭教師ってどうだ?」
あたしの家庭教師?!
一瞬困惑した表情の絢斗からどんな返事が返ってくるのか分からずに、胸がドクンドクンと鳴っていた。
「はい、分かりました。ぜひやらせて頂きます。
それならあともう1つ、仕事をさせて下さい」
「何をだ?」
「葵衣様の、専属執事にしていただけませんか?」
えっ?!絢斗……なに言ってるの?
突拍子もない絢斗の申し出に、その場の空気が固まる。
「葵衣の…執事に?」
パパの声にも動揺が走った。
「父と同じ仕事をする事に、とても興味があります。
学校もありますし完璧にとはいきませんが、執事として勉強も教えるというのはダメでしょうか?」
「絢斗、何を言い出すんだ?!申し訳ございません」
神影が頭を下げた時だった。