泡姫物語
「ち、ちょっと友紀っ、違うの。私が好きなのは――」

「え?違う?ってことは……」

こくんと恥ずかしそうに愛子がうなずく。

――修しかいない。

「修君のこと、好きになっちゃったみたい」

愛子も修も私の昔からの友達。私にとっては兄弟のような存在。
なんか昔のイメージが強くて恋愛に結びつかない。
でも、修はいいやつだし、愛子のことも大切にしそう。

「修が好きなんだ。正直意外でびっくりしたよ」

「友紀にはそう言われると思った。私もまさかこんな気持ちになるなんて自分でも驚いているんだ」

「でもいつから?最近会ったのはこの前の再会だけだよね」

話の途中でタクシーが到着してしまい、話が一旦中断された。

「続きは私んちで話そうよ。詳しく聞かせて」

今度は私が愛子の話を聞く番。
< 81 / 200 >

この作品をシェア

pagetop