あの時に戻れたら【短編】
リビングに歩いて行くとお父さんの声がした。


「神様!渉の受験がうまく行きますように!!」



お父さんは私の方を振り返った。

「わぁあ!!ビックリした。加奈子帰ってたのか、ただいまくらい言え!」


………?


「お父さん………?」


「何だよ?」


「私が見えるの?」


「あぁ?そりゃ見えるさ!なんだ、加奈子、事故にでも遭って死んだのか?これはお化けか!?」


お父さんは大笑いをしながらテレビを見始めた。



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