彼のとなり、彼女のとなり
「…あのう…」

「よぉ、やっと来たかぁ…」

私の顔を見て健吾は軽く微笑んだ。

「約束通り来ました、返してもらえますか!」

「ん?何を…?」

「携帯です、携帯!あれが無いと私困るんです!」
私はアイツの前に手を差し出した。

「あぁ…そうだったな」

健吾はゆっくり立ち上がり、お尻に付いていた砂をほろってる。

「はい、これだろ?」

ポケットの中から、白い携帯が出て来た。私はそれを素早く取り戻した。

「勝手に中身を見たりしてません?」

慌てて携帯を開いてメールなどのチェックをする。
「俺は携帯に興味無いよ。」

「興味があるのは携帯じゃなくて君だから。」

サラっとそんな台詞を口にする。…この人って、誰にでもこんなことを言うのだろうか、と思ってしまう。
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