鬼畜王子の飼育方法
「…やっと出れたね」
生徒たちの突き刺さるような視線を背中に浴びながら、私達4人はやっと校門を出ることが出来た。
…なんとまぁ、清々しい解放感だこと。
「んーっ、」
大きく伸びをしていると、オレンジ先輩がクスクス笑いながら振り返ってくる。
「志季の人気っぷり、よく分かったっしょ?」
「…はい」
今回ばかりは、少しだけ志季に同情するよ。
あんなに見られてちゃ、休まる暇も無いだろうし。
あ、そうか。
だからバイト先で私に八つ当たりしてストレス発散してるんだ。
そうに決まってる。