妹なんていらない
「だいたいなんで夏の暑い日に肌をさらさなきゃならないのよ…

涼しかったらなんでもいいわけ?

どうなってんのよ、日本」




夏に海で泳ぐのは何も日本だけじゃないだろう。


逆に、こいつの頭ん中はどうなってやがるんだ。


頭はいいけど、思考能力は乏しいらしい。




「やだぁ…

美波ったら日焼け止めも塗ってないわけ?

女の子のくせにそんな気遣いもできないなんてほとんど終わってるみたいな?」




ゴミ虫発言がカチンときたのだろう。


ここぞとばかりに雨宮は美波への攻撃を開始する。



気のせいだといいのだが、美波と雨宮の間に火花が散った気がした。




「はん!
ゴミ虫のくせによく吠えるわ!

私の肌が太陽如きで焼かれるとでも思ったか下郎が!」



「あーらそう。

帰る頃にはあんた見るも無惨な真っ黒女になってるわね」



「それはあんたでしょ?

腹黒大魔王のあんたはよく焼けるだろうよ」



何?、何よ!?、二人の言い合いを聞きながら今日1日が無事に過ぎることを願った。
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