妹なんていらない
疑問に思いながら、ふと美波を見ると、美波はわなわなと震えていた。




「あ、あんた………」



「優しいでしょー?

美波のためにわざわざ買ってきたんだからねー。

この、誰もが認める優しさの前に神様も私にひれ伏しちゃうよねー」




いや、多分それはないと思う。



いくら雨宮でも神様が…なあ……





………でも、絶対って言えないのが不思議だ。




「てか、何で浮き輪なんだ?

美波は泳げるだろ?」



「え?

高橋くん知らないの?」


「いや、知らないの?って言われてもなんのことだか…」



「あのね…実は美波ね………」




ばっ!、とすぐ横から何かが雨宮に飛びかかった。



サラッとそれを避ける雨宮はすごいと思う。
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