先生なんかじゃない
ホントに…
私はどうしようもないバカで。
「篠原先生、これ違うクラスの名簿ですけど」
「え!うそ!?ごめんっ」
次の日にあった吏惟くんのクラスの体育の時間。
記録をつけるように渡した名簿を見て、クラス委員の子が顔を歪めた。
「すぐ取り替えてくるから!」
「あ、先生。職員室そっちじゃないですよ」
「ふぇっ!?」
見える位置に吏惟くんがいると、とにかくあの時の言葉とか風景とかが頭の中によみがえってきて
なんだかよく分かんないけど、
失敗ばっかり…
「じゃあ二人でひとつずつボール持ってくださ……う、あぁ!」
「危なっ」
全然下を見てなくて、目の前にあったマットの端に足を引っかけた。
ボールの箱を抱えたまま、私は不様に転んだ…と思ったんだけど
「何やってんだって」
なんか気付いたら、箱ごと身体全部、吏惟くんに抱えられちゃってて。
子供じゃないけど、足をバタバタさせながら慌ててしまった。
「ぅ〜、おろして」