先生なんかじゃない
恥ずかしい、恥ずかしすぎる。
いい歳して、何やってるんだろう。
「彩夏の反応って、全部面白いな」
もう、最悪。
私が何も言わないで箱から転がったボールを拾うと、吏惟くんは隣にしゃがみ込んでまた頭を撫でた。
「うそ。全部可愛い」
なんでそういうことが、簡単に言えちゃうのか。
そしてなんで私は、それにいちいち反応しちゃうのか。
どうせからかわれてるだけなのに。
情けなくて
でも視線は吏惟くんを追いかけちゃってて。
私は、いつも吏惟くんたちと一緒にいる友達に問いかけてみた。
「ねぇねぇ、橋本くん。梶尾くんていつもあんな感じなのかな」
「あんな感じって?」
「え、だから…、可愛いとか、好きとか。そういうことサラッと言えちゃう子なの?」
「あー…、まぁ否定はしないけど」
ほら…
やっぱり、そうだよね。
5つも年上なんだよ?
あんなイケメン高校生が、本気で私にそんなこと言うわけないじゃん。