先生なんかじゃない
「篠原先生、まだあの連中と遊んでるんですか?」
「え、遊んでるわけでは…」
そんな私たちの様子を、もちろん良く思わない先生たちもいるけど
もう自分では、どうすればいいか分からないんだもん。
体育準備室で、器具の整理をしてた放課後。
剛先生が私の前に仁王立ちしてると、そこへもう一人の体育教師がやってきた。
剛先生よりは若いけど、私にとっては頼りになるしっかり者の嶋田先生。
女子生徒からの人気もあるし、新人の私のことも理解してくれる。
「剛先生、篠原先生はまだ若いですから。きっと、どうしても気分的に合ってしまうんですよね?彼らと」
「あ、はい…そうですかね」
小さく笑って返事をしてみたけど、実際は合ってるからなのかどうかもよくわかってない。
ただ同じ位置に並べないってことは、ちゃんと分かってるつもり。
それなのに…
「いいや、やっぱり篠原先生は甘過ぎるんですよ。いくら若いと言っても先生も大人だ。あいつらに合わせてるようじゃ駄目です。
もしかしてその見た目と同じで、考えが幼いんじゃないですか?構ってもらえるからって、変に勘違いしてるようじゃ…」
「…違いますっ」
分かってる。
そんなのちゃんとわかってるもん。
気を使ってくれた嶋田先生が、優しく肩を叩いてはくれたけど、吏惟くんにされるほど元気はでなかった。
こんな時まで、勝手に浮かべてしまう吏惟くんの仕草。
「あまり気にしない方がいいですよ?篠原先生」
「ダイジョブです…」