先生なんかじゃない
杉原さんに加えて、いつも吏惟くんと一緒に遊んでた子達。
体育の授業が終わった昼休みに、今度は何の相談なのかわからないけど、私は屋上に連れて行かれた。
風は心地よくて爽やかだけど、私自身がこのモヤモヤした気持ちをどうしたらいいのか聞きたいくらいで
とても誰かの話を聞いてあげられる余裕なんてなかったんだ。
堂々と言うことはできないけど、本当は赴任してきた時から、私の方が惹かれてた吏惟くんの存在。
制服ではしゃぐ女の子達を見るたびに、じわっと沸き上がってた胸の感覚。
出逢えたことは嬉しいけど、素直に気持ちを伝えられない相手じゃ、どんな想いも虚しいだけだもん。
「彩夏ちゃん、彼の相談聞いてあげてくれる?」
「え…?」
指をさされた先。
後ろ姿の制服が風に揺れて、一人の男子生徒が手すりに体を預けてた。