きみ
「あっちゃんの事は諦めたんだって!」

「いや、それはないよぉー。だってぅちに、あっちゃんの事まだ好きだって言ってきたもん!」

「それは、とゆみを嫉妬させる為だって!よく、特別席に行くと、ちょー切なそうな顔してるけど、とゆみの隣に居るときは、ちょーニコニコ笑顔だもん!」

「そんな事は絶対ないよぉー。」

そぅ。そんな事はないと信じてた。

そんな事はないと信じたかった。

「えっ。その紙可愛い。ちょうだい。」

「いや無理」

「いいじゃん!そんなに使わないんだからさ。」

「何枚?」

「10枚ぐらい」

「わかった。はい!」

「ぁりがとぅ♪」

「えっ。何それ。欲しいんだけど。」

「いやなくなっちゃうじゃん!」

「いいじゃん別に。そんな使わないんだから。」

「1枚ね」

「えぇ゛わかった。」

「はい。」

「とゆみは何枚もらった?」

「えっ、いや、10枚ぐらいだよ。」

「ねぇ、矢田。何でとゆみにはそんなあげて、ももには1枚なの?とゆみの事が好きだから?」
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