きみ
「わかったよ」

「5枚ちょうだいね!」

「はいはい」

「ぁりがとぅ」

「そぉいや、うちに違う種類のメモ帳あるよ」

「えっ!嘘!明日持ってきてよ。」

「あぁ」

その次の日。矢田はちゃんとそのメモ帳を持ってきた。私はそのメモ帳を5枚くらいもらった。サンキュー♪矢田。


ついに待ちに待った郊外学習。

私達の待ち合わせ時刻は、7:50。

皆時間ピッタリ。

先生のチェックを受け、電車に乗り込んだ。

やはり通勤時間とあってかすごい混んでいる。

なのに私達の班の男子は、大きい声で話してばかり。注意してんのに。

キキー!

電車が停止した。

その時君の手がつり革から離れ、私の手の上に。

「ごめん。急につり革から手が離れて、倒れそうで、で、捕まろうとしたら手が乗っちゃったの。本当ごめんね。」

「もう。最低」

「本当ごめん!」

「もう別にいいよ」

この時はまだ知らなかったんだ。
< 5 / 76 >

この作品をシェア

pagetop