粛清者-新撰組暗殺録-
だが、総司や秩がどんなに拒もうとも、運命は彼らに最も辛く悲しい現実を課す。
ある朝、朝稽古を終えて廊下を歩いていた総司、永倉、斎藤。
そんな彼らの前に、近藤と土方がやって来た。
二人とも険しい表情、土方にいたっては段だら模様の羽織まで纏っている。
何かあったのだろうか。
そう思って総司が尋ねると、近藤は最も恐れていた台詞を口にした。
「山南が逃亡した」
「……!」
総司は愕然とする。
…今朝早く、局長室の前に山南の置き手紙があるのを隊士が発見した。
それにはこう書かれていた。
『思想の相違により、まことに勝手ながら脱退致します』
「…全く勝手な話だ」
近藤はそう言って総司達の顔を見た。
「早速山南追討の命令を下す。すまんが至急出動してくれ」
ある朝、朝稽古を終えて廊下を歩いていた総司、永倉、斎藤。
そんな彼らの前に、近藤と土方がやって来た。
二人とも険しい表情、土方にいたっては段だら模様の羽織まで纏っている。
何かあったのだろうか。
そう思って総司が尋ねると、近藤は最も恐れていた台詞を口にした。
「山南が逃亡した」
「……!」
総司は愕然とする。
…今朝早く、局長室の前に山南の置き手紙があるのを隊士が発見した。
それにはこう書かれていた。
『思想の相違により、まことに勝手ながら脱退致します』
「…全く勝手な話だ」
近藤はそう言って総司達の顔を見た。
「早速山南追討の命令を下す。すまんが至急出動してくれ」