粛清者-新撰組暗殺録-
山南は派手に後ろに吹き飛ばされ、仰向けに倒れた。

「……」

無言無表情のまま、ゆっくりと倒れた山南に近づく永倉。

しかし。

「ぐぅっ!」

山南は一瞬の隙を突いて、永倉の顔に砂の目潰しを投げつけた!

そして永倉が怯んだ隙に、己はその場から逃亡。

「チッ…」

舌打ちして、永倉はゆっくりと目を開いた。

「確かに俺も討ちづらかったとはいえ…」

彼は刀を納める。

「『奴』に辛い役目を回す事になってしまったな…」

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