幼なじみ〜first love〜

蒼の背中に手を回して、服をぎゅっと掴んだ。




「逢いにいこうって思ってたの…」




「俺が迎えに行くって言っただろ…?」




「…うん…でも……逢いたくて…」




本当に…逢いたかった




逢いたかったよ…蒼





「俺も……」




繋いだ手を




もう二度と離しはしない




「…何…から……言えばいいのかな……?…蒼……」




伝えたい想いは


数え切れないほどあるのに




何ひとつ蒼に言えなくて




「何も…言わなくていいよ」




「蒼……あたし…」




蒼はあたしの身体をそっと離し、あたしの涙を指で拭ってくれる。




触れあえばわかる




あたしたちは


同じ気持ちだってこと…
< 989 / 1,010 >

この作品をシェア

pagetop