メトロノーム 【完】
ハーフタイムが終わり、46対41。

少しリードしてる。




円陣を組んだ後、涼太がコートに向かって歩きだす。

試合開始からずっと出場してる隼人くんも、後に続く。

試合開始を告げる笛の音に、二人の顔つきが変わり、私の胸の奥がトクンと鳴った。




始まってすぐ、2人にゴールを阻まれて動けなくなった隼人くん。

・・・つらそうな表情。

私はつい力が入って、ぎゅっと手を握り締める。

大丈夫かな、頑張れ。

頑張れ。




「隼人くん頑張って!!」

気がつくと、叫んでいた。
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