Drop Piece
微熱を含むその声があたしの耳をくすぐる。
「利央…」
「じゃぁ、光が教えてよ。光なら俺…」
「フラフラしちゃダメだよ」
ごつん、と額をぶつける。
「もったいないよ、利央」
痛そうに額をさすりながら、あたしを見つめる利央。
「利央、すごい素敵な笑顔持ってるのに」
「ひか……」
「女の子のこと好きになったことないんでしょ?」
「………!!」
図星なのか目を真ん丸くする。
「“何でも愛されたいならまず自分から愛さなきゃ”」
頭の中である人の声が響いた。
“あの人”が言ってくれたこの言葉。
あたしの……目標だよ。
「大切な存在ができるってすごいことだと思うの」
だから、利央。
「その大切な存在を愛してみて」
そしたら、もう本気でなんか応えれるわけないなんて言えないよ?きっと。
「ね?」
にこっと笑う。
「それが光でも?」
悪戯そうな目をするけど、あたしにはお見通し!!
「うん!もう利央に負けないくらいの愛で応えてあげるっ!」
呆気にとられた利央を見て、心のなかでピースをした。