あなたは講師
あの人を想いながら
拓馬を想う





「…な!?……りな!」
いきなり目の前が暗くなったと思って見上げると、稚葉がにやけながら私を見ていた。

「な、なに…?」

「この前!拓馬くんと超イイ感じだったじゃん☆」
その後、どうよ?
なんて聞かれても、メールは時々するけど特別仲良いわけでもない。
普通に友達。

私が黙っていると、稚葉は口端を大きく上げてある紙を差し出した。

「…?……りな久しぶり。諸事情があり今日からメールが出来ない。だから、今日放課後(6:00)に…〇Δ公園に来い……って何?」

「拓馬くんが会いたいって☆いゃあ、りなにも春がきたぁ♪」


拓馬から…。
会いたい、でも…。




私が今好きなのは

あの人。

いや、拓馬…?












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