あなたは講師

初愛*ハツアイ*

「お、おじゃましまぁす…」

拓馬の部屋は前来たときより、ドキドキした。

「どうぞ!適当に座って」

キッチンから食器の擦れる音がする。
大丈夫かな、と覗いていると拓馬はケーキと温かい紅茶を運んでってきた。

「わぁ!ありがと。拓馬って、ケーキ好きなの…?」

「ん、どうぞ。…別に好きってわけでもないけど…。」


ケーキはあっという間に私の胃袋へ運ばれた。紅茶をすすって一休みしながら拓馬を見た。

お笑い番組を笑いながら見ている横顔は、意外にも近くてびっくりした。

少し後退りしようと体を動かす。
「なんで?」
肩を掴まれ、俺の隣…嫌?と小さく呟く。

「…じゃぁ、失礼します…」

拓馬の肩に自分の肩を寄せた。










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