空の少女と海の少年


「──ってことがあってさ……って寝んなっ!」

「……ああ、わりぃ。」


陸の話が長いから
ウトウトしてた海斗は
あくびをすると周りを
見渡して春を探し始めた


「けどな、奈々はジュエル使う時に何も言わなかったんだぜ!」

「……まじで?」


その言葉に海斗は一瞬で目が覚めた

ジュエルは精霊の変化
呼び出さなければ使えない筈なのに


「だから!ユラに聞いてみろよ!」

「……ユラ。陸が聞きたいことあるんだって。」

『……なんでしょうか。』


海斗が呼ぶと現れた
不機嫌なユラは陸を睨んだ

びくびくしながら陸が事情を
説明すると深い溜め息をついた


『そんなことですか……。今こっちは忙しいのに、くだらないことで呼び出さないで下さい。』

「くだらないだあ!?てめ「なんで忙しいんだ?」

『後で説明しようと思いましたが……今話しましょうか。部屋に行きましょう。』


陸をシカトしながら話を進めると
2人は部屋に向かって歩いていく


「……にゃろう。待てーっ!」


陸はイライラしながらも
急いで後を追いかけた


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