空の少女と海の少年


「ってことは春と海斗の親は楽園にいるの……?」

『王は先程話したように結晶の中で眠っておりますが、女王は城に住んでおられますよ。』


親がいる

2人にとってその事実は
自分達が姫と王子であること
よりも衝撃的だった

だけど、なんで……


「……なんで俺達はここにいるんだよ。」


親がいるなら
自分達を孤児院に
入れなくてもよかったはず

その前に人間界に
落とさなくてよかったはず


『決まりなのだから仕方ない。¨王または神を継ぐ者は人間年齢18歳になるまで地上で生活せよ¨女王は春や貴様を好きで地上に落とした訳ではない。』

「……会えるの?」


俯いた春の瞳は不安げに揺れていた
サラは春の頭をよしよしと撫でる


『大丈夫、一年経てば会えるわ。』

「……一年。」


今すぐ会う訳じゃないのに
なんか…ドキドキする

春が小さく笑うと
髪をくしゃっと撫でられた
見上げると海斗が笑っていた


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