空の少女と海の少年


「何でこんな事したの?」

「……戦いに紛れて春に殺されようと思った。そうすれば、春は合格できるだろ。」

「春に海斗は殺せないよ?」

「知ってる。春は優しいからな。」


さっきまでの
張り詰めた空気は消えて
いつものような穏やかな時間

だけどいつまでも
海を眺めてる訳にはいかない


どうすればいい……


海斗が必死に考えていると
チョンと肩を叩かれた


「¨カイ¨は?海斗はまだカイに会ってないの?」

「カイ?誰だよそれ。」

「……誰だろ?春も知らないんだけど、カイなら教えてくれるよ。」


「なんだよそれ。」


知らないのに知ってる
矛盾した事を言う春だが
嘘をついている様ではない


……変な春。
なんかいつもと違う気がする

いや、見た目とか性格とか
無駄に可愛いところは同じ

だけど……さ
なんか違うんだよ


春をジッと観察しながら
頭の隅で¨カイ¨について考える


「……カイか。やっぱ知らねー。」

「春が知ってるのはクウだもんな〜。」

「クウ?……誰それ。」

「あれ?海斗に言わなかったっけ?」


春がネックレスに触れると
ジュエルが空色に輝いて
双剣へと姿を変えた


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