空の少女と海の少年


奥に進むにつれて
神殿を照らす光は強くなる

光のおかげで鮮明に見える神殿内には
豪華で煌びやかな物は一切ないが
どこか神々しい雰囲気があった


誰一人として話さずに歩き続けていると
やがて、広い部屋にたどり着いた

部屋全体が白い光を強く発しているが
何故だか眩しくはなかった


白い光の中にポツリと佇む5人の前に
溶け出すように現れたのはクウとカイ

2人を知らない奈々達は少し警戒するが
春と海斗は目を見開いて驚いた


「クウにカイ!どうしたの?何でここにいるの?」

『俺様達がお前らを完全覚醒させてやる。』

『面倒くさいから早く準備しなさいよ。鈍くさいわね。』


……何様?俺様?
つーか誰だよ


偉そうで上から目線の
2人の第一印象は最悪だった


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