空の少女と海の少年


リールはサラを見ると
つまらなそうにその場に座り込み
変わりに魔神の一人がリールの前へ出る


自分が戦うまでもない


その態度にサラは怒り、拳を握り締めた


『……馬鹿にするのも大概にしろ。私はリール、お前と戦うんだ。』

『あら、私とあなたじゃ一分保たないわよ。すぐに終わったらつまらないじゃない。』

『ふざけるな!』


サラは怒鳴ると、地面を蹴り
一瞬でリールの前に行き首を跳ねた


キンッ


しかし、雷牙とリールの間に剣が入る

サラは後ろに跳ぶと
その人物を睨み付けた


三魔神の一人カノン

以前地上を襲った時に
玲によって付けられた
背中の傷は完治していた


『邪魔だ、どけ。』

『リール様には指一本触れさせん。』

『……じゃあいい。お前を倒してからリールを倒す!』


言葉を言い切ると同時に
一瞬でカノンとの間を詰め
連続して攻撃を仕掛ける

カノンは防御するのに手一杯で
全く反撃出来ず、思わず顔を歪めた


光の速度という最速のスピード
しかし、その攻撃は雑ではなく
的確な命中力と爆発的な力が備わっている

空と海を守護する神々の中でも
1・2を争う、攻撃に特化した神


『これが、雷神サラか。』


カノンは小さく呟いた


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