空の少女と海の少年
カノンも剣を使い、攻撃を防御するが
防ぎきれない攻撃もあり
体には傷跡が増えていく
このままではまずい。
距離を取ろうと思い
サラの攻撃が届かない所まで跳ぶ
しかし、すぐにそれが罠だと気づいた
サラが微笑むのが見えたからだ
『ぐはっ!!』
頭上に現れた黒雲から落雷を受けると
カノンは花畑に撃ち落とされ
力なく横たわったままとなった
サラはカノンを一瞥し
すぐにリールに視線を向けた
『終わったぞ。次こそ、お前を倒す。』
リールは深い溜め息をつくと
不機嫌そうに言った
『……カノン、いつまで寝てるのよ。本気だしていいから早く片付けなさい。』
『なっ……!』
信じられない
奴はたった今やった筈だ
しかしサラの考えは
ゆっくりと立ち上がった
カノンによって崩された
カノンが左手にはめていた
ブレスレットを外すと
凄まじい闇の力が溢れてくる
その力の大きさに息を呑む
だが目の前に来ていたカノンに
気付くことが出来なかったのは
その為だけではなかった
速い!
『ぐっ!』
サラは闇を纏った拳で
腹を殴られ吹き飛ばされた
口の中に広がるのは鉄の味
目の前の景色が霞んでくる
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