空の少女と海の少年
──リールの視線のずっと先
突然現れた巨大な水球は
パンッと音を立てて弾けた
中から現れた5人の男女は
ゆっくりと花畑に着地した
顔面から着地した1人を除いて
「ふべっ!」
「馬鹿じゃないの?気持ち悪い声出さないでほしいわ。」
「それが彼氏に対する態度!?」
「煩いわね……黙りなさいよ。」
「まあまあ奈々ちゃん、落ち着きなって。」
落ち込んでいる陸に
イライラする奈々
蓮が仲裁に入り、落ち着いた奈々は
チラリと陸の隣に立つセラを見た
セラは奈々と目が合うと
柔らかな笑みを浮かべ
奈々もそれに応じて微笑む
ただ微笑みあうだけだが
2人の間で散る火花が
海斗と蓮には見えていた
蓮は海斗にしか聞こえないような
小さな声で話し出した
「僕が楽園にいた頃なんだけど、セラも陸が好きだったんだよね……。」
「ああ…だから奈々はキレてんのか。」
なんだかんだ言って
奈々は陸が好きだからな。
海斗は溜め息をついて遠くを見つめる
さっきから感じていた黒い闇の力が
どんどんと近づいてきていた
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