空の少女と海の少年


蓮達も闇の力を感じたようで
体をピクリと震わせると
海斗と同じ方向を見つめる

奈々は小さく溜め息をついて
目があった陸と頷き合った


「……セラ、海斗と蓮と一緒に城に行って。」

『……分かりましたわ。』

「頼んだぜ、セラ。」


奈々と陸はその場に海斗達を残し
闇の力──リール達のいる方へと足を進める


「っ!待てよ。」


海斗に肩を掴まれた陸は振り向き
海斗の不機嫌な顔を見て笑った


「何だよ海斗。早く城に行けって。」

「……ふざけんな。俺達は5人で戦うんだろ。リールはお前ら2人だけで勝てる相手じゃねえんだよ。」

「あー……海斗。お前勘違いしてんぜ。」


訳の分からない言葉に
肩を掴む手に思わず力が入る

陸は痛みに一瞬顔を歪めると
海斗の手を退かして笑った


蓮は陸の意図が分からず
奈々はリールの気配を気にしながら

2人のやり取りを真剣に見つめる


「俺と奈々はな、海斗と蓮と春を護る神なんだぜ?だから、お前らとは立場が違うんだよ。」

「立場が違うからって、一緒に戦わねえ理由にはなんねえだろ。」

「立場だけじゃねえよ。力も、護るものも違うんだよ。俺らが護るのは海斗と蓮と春。お前らが護るのはこの世界だ。」

「……ふざけんなよ。」


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