空の少女と海の少年
「ふざけてなんかねえよ。……海斗、蓮。お前らとはもうダチじゃねえんだ。お前らは俺達の主なんだよ。」
「ダチじゃねえ……だと?」
怒りに身を振るわせる海斗から
陸はフッと目を逸らした
逸らされたその表情は
奈々にしか見えなかった
「時間が無いわ。セラお願い。」
『ええ。さあ、お二人とも私に掴まって下さい。』
セラが優しく言うが2人は動かない
だんだんと近づくリールの気配に
限界だと思ったセラは2人の腕を掴み
城への瞬間移動を始めた
「少しだったけど、お前らと人間やれてよかったぜ。」
「春にも頑張ってって言っといて。……じゃあ後は任せたわよ。」
移動の直前に聞こえた声は
いつも一緒にいた2人で
¨人間¨の2人の声だった
城を囲む結界の前に着いた時
海斗は地面に拳をぶつけ
蓮は唇を噛み締めた
「ふざけんなよ……。」
海斗の悲痛な声が静かに響き渡った
_