空の少女と海の少年
胸を渦巻くモヤモヤする気持ちを払うように
漆黒の羽根をバサリと力強く羽ばたかせた
『レノン、行こう。』
『分かりました。』
レノンも宙に浮くとリールの後を追い
先程までの方角に進み、城へと向かった
2人の姿が見えなくなると
テノンは奈々と陸の方に向き直り
空間から小さなナイフを取り出した
『……では、始めるとしようか。』
「うっし!奈々、後ろは任せたぜ!」
「いいわよ。」
奈々の返事と共に体は軽くなる
気神である奈々の力で
陸にのしかかっていた重力が
極限まで弱くなったようだ
軽くなり、上がるスピード
陸はそのままテノンに突っ込み
燃えるように紅く輝く剣を突き刺すが
テノンが張った結界により刺す事は出来ない
それでも、剣に力を込める陸を見て
テノンは面白そうに口角を上げた
『無駄だ。私の結界は最強。破る事は不可『100トン。』…っ!!』
「うおりゃぁああ!!」
奈々の声に反応して剣が光ると
陸は更に強く力を込めて
バリバリと結界を突き破った
テノンは身を翻して避けたものの
避けきれなかった金色の髪が数本
剣に触れてジュッと焼けて地面に落ちる
そんな事を気にする暇も無く
テノンは体勢を崩しながらも
陸の右腕にナイフを投げた
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