空の少女と海の少年
しかしナイフは陸に届く前に
一瞬光ったかと思うと地面に落ちた
テノンはそれを見て
不思議そうに眉を潜め
上に跳んで足元を過ぎる剣を避ける
空間から無数のナイフを出しながら
聞こえたのは大気を従える者の声
『落ちなさい。』
『っ!?』
テノンの体がナイフの時と同じように
一瞬光ったと思うとガクンと体が重くなり
そのまま地面に叩きつけられた
『がはぁっ!!』
その時のテノンの重さは100トン
とっさに張った柔らかな結界で
衝撃の半分程は打ち消した筈なのに
余りに強い衝撃に視界が白くスパークする
霞む視界で捉えたのは紅く燃える剣
『さっさと終わらせて城に行かなきゃいけねえんだ。わりい。』
剣が振り下ろされた瞬間
¨心の眼¨はハッキリと捉えた
剣を防ぐ結界を張りながら
さっき取り出したナイフを
死角から素早く飛ばした
「っ!ああぁあっ!!」
心の眼が捉えたのは奈々の一瞬の隙
そのたった一瞬
体に無数のナイフが突き刺さり
悲痛な叫び声が小さくなると
奈々はドサリと花畑に倒れ込んだ
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