空の少女と海の少年
爆発の威力は凄まじく
結界ごと嵐に包まれると
クウは苦しそうに顔を歪めた
バリバリと音を出す結界も
このままでは長く保たない
クウは舌打ちすると
呆然と立つ蓮に向かって叫んだ
『っ……!おいお前!何やってんだよ!』
「……え…?」
『え?じゃねえよ!早くそいつ癒せよ!本当に死ぬぞ!』
蓮の前に横たわるレノンは
徐々に体が透けてきていて
とても危険な状況にあった
しばらくすれば
サラやウタやカノンのように
光の粒となって消えてしまう
「っ!」
蓮は花畑に膝をついて
レノンの胸の上に手をかざした
暖かく柔らかな光がレノンを包み込むと
リールに斬られた傷は塞がっていく
しかし、レノンの体は透けたまま
キラキラと小さな光が輝き始める
『手遅れか……。』
クウが顔を歪めながら呟く
その声は蓮には届かず
蓮は必死でレノンに力を送るが
やがてその体はキラキラと
輝く小さな光の粒となって
空高く昇っていった
蓮の瞳から零れた涙が
ポトリと花びらに落ちると
散ることのない楽園の花が
またひとつ、散った
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