夕暮れ行進曲
告白
 立花は職員室前で憂鬱そうにうろうろしていた。
爪をいじったり、深いため息をついたり、窓から外を見たり・・・。

 俺は気付かれないように立花に近づいた。
しかし急に振り返った立花と目が合ってしまった。
俺は予想外の状況に困惑した。

「・・・何してんの?」

 立花が聞く。

「えっ、別に。帰るとこ。」

「ふうん・・・。じゃあね。」

 立花は素っ気無い。

「ポマードに呼ばれたんだろ?」

「そうだけど?笑いにでも来たの?」

 今度は不機嫌そうな顔をする。

「なんでキレてんだよ。」
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