つま先立ちの恋
私の一世一代、一期一会、一生に一度のプロポーズだった。

言葉にした後で顔が赤くなる。力という力を1点に集中したら、どうやら血が集まってきたみたい。

そんな顔、いつもの私だったら恥ずかしくてとてもじゃないけどフーには見せられなかっただろう。だけど、今は違った。今は。そんなこと気にしてる余裕もなかった。


だけど……―、


「バカのひとつ覚えも大概にしろ。付き合いきれん」

フーの表情はピクリともしなかった。

見間違いでも何でもない。だって私はずっとフーを見つめていたから。ずっとフーから目を離せなかったから。

「フー!」

「時間の無駄だったな」

そう言ったフーには迷いとか躊躇とか、そういった物が一切なかった。微塵も感じられなかった。フーが立ち上がる。

嘘。こんな展開予想してなかったよ!

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