つま先立ちの恋
私は振り返って声の主を睨んだ。

明人さんは受けて立つよと言わんばかりに微笑んで、私と対峙する。

「まぁ、今は風邪を引いて気が立ってるようだしね。気にしない方がいいよ」

その余裕綽々っていう感じの笑顔に腹が立つ。

「言われなくてもわかってます。…お見舞いに来たんだから」

「そうでした。」

コンビニのビニール袋を持つ手に力が入る。

「さて、どうしようかな。冷蔵庫の中は空だし。まぁ、冬彦サンらしいけど」

だから、なんでこの人は……!!

「勝手なことしないでっ!」

フーのことをわかってるような顔しないで!


気が付いたら怒鳴っていた。


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