つま先立ちの恋
だけど、こんなヤツラを相手にしてる場合じゃない。私は思い出して鞄を取りに行くと、その中からタオルを出した。部活をしていたクセでつい、いつもスポーツタオルを持ち歩く習慣があったから。
私はそのタオルをヒカルちゃんの頭にかけてあげようとした。だけど、
「触らないで!!」
まるでナイフみたいに鋭い、だけど脆い叫びが私を突き刺した。
それと同時にヒカルちゃんは、また私から距離を取ろうとして壁際へ体を寄せた。さっきよりももっと小さく、自分の体を抱きしめながら。
······ヒカルちゃん?
固まって動けなくなっている私の背中に、何かが当たった。振り返ると、パサッと音もなく肩にのっかっていたそれが落ちる。そして、目を見張った。
「タオルだけじゃ追いつかないでしょ?それ、貸してあげる」
くすくすと笑い声に包まれながら放たれた言葉に、ガツンと横殴りされたみたいだった。
それは私の名前の刺繍されたジャージ。新しく買い換えたばっかりの。お小遣いで新しく買ったばかりの私のジャージが変わり果てた姿でそこに落ちていた。
―…… まるでゴミみたいに。
私はそのタオルをヒカルちゃんの頭にかけてあげようとした。だけど、
「触らないで!!」
まるでナイフみたいに鋭い、だけど脆い叫びが私を突き刺した。
それと同時にヒカルちゃんは、また私から距離を取ろうとして壁際へ体を寄せた。さっきよりももっと小さく、自分の体を抱きしめながら。
······ヒカルちゃん?
固まって動けなくなっている私の背中に、何かが当たった。振り返ると、パサッと音もなく肩にのっかっていたそれが落ちる。そして、目を見張った。
「タオルだけじゃ追いつかないでしょ?それ、貸してあげる」
くすくすと笑い声に包まれながら放たれた言葉に、ガツンと横殴りされたみたいだった。
それは私の名前の刺繍されたジャージ。新しく買い換えたばっかりの。お小遣いで新しく買ったばかりの私のジャージが変わり果てた姿でそこに落ちていた。
―…… まるでゴミみたいに。