つま先立ちの恋
なんでこれがここにあるの…?

真っ白になった頭の中にぽかんと浮かぶ疑問。

いつの間に?誰が?どうして?

繰り返せば繰り返すほど、疑問は深まるだけ。あんなに熱かった体も一気に冷えた。強張る唇から音が落ちる。

「…なん、、、?」

「うわっ、ウケるっ!何その顔!」

「ほら、さっさと拭いてあげないとヒカルちゃん風邪引いちゃうよ~」

「遠慮しないでどうぞ使って~。私たち、もうそれには用がないから」

耳障りな声で笑いやがって…!

そこに並ぶ女たちを私はキッと睨み上げた。

「あんたたちか…!」

女たちの笑い声が止む。無表情のまま、けれどその目は私に向けられている。そして、一人の女が言った。

「だったら何。」

……― だから、見下ろすなって言ってんだよ!

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