つま先立ちの恋
「あんたねぇ、ジャージが一体いくらすると思ってんの?物を大切にするって概念がないのか、あんたらは。こんな陰気な真似なんてしないで、文句があんなら直接私に言ったらいいでしょうが!てか、そもそもあんたたち誰?!」

立ち上がって吼える。だけど、

「誰、だって。今更それ言っちゃうってどうよ?」

「あんたたちにこんなことされる理由なんてないって言ってんの!」

「何怒ってんの、あんた。つか、ウザイんですけど」

「それはこっちのセリフだっつーの!」

「うわ~、なんか、一人で青春ドラマしてる人がいる~」

「ウケるんですけど~。てか、サムイ」

「まあまあ、許してあげなよ。うちらが悪役演じれば気分良いんだからさ」

「どこをどう見たってそっちが悪いに決まってんじゃん!」

「ほらね。さすが、孫灯歌って感じ」

「イイコちゃんぶってんじゃねーよ」

「自分がいっつも正しい側にいると思って浮かれてんじゃねーよ」


気付けば女たちがすぐ目の前まで詰め寄ってきていた。


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