つま先立ちの恋
「…っ!」

完璧に不意を突かれて後退せざるを得なかったけれど、そこは鍛えた足腰で何とか踏み止まる。私の後ろにはヒカルちゃんもいる。

踏ん張れ、孫灯歌!

「意味わかんない。なんで私があんたたちに迷惑かけることがあんの?あんたらなんか知らないって言ってんでしょーが」

負けずに睨み返す私。そんな私を、すっかり笑みが消えた顔で睨んでくる女。そっちが本当の顔だ。

すると、予想もしていなかった名前が出てきた。


「あんたが和泉君にしたこと。知らないなんて言わせないんだから」



········「和泉」。



なんでここで和泉の名前が出てくんの。


驚いている私と、やっぱり和泉かと思っている私…………がいた。


< 342 / 468 >

この作品をシェア

pagetop