つま先立ちの恋
と、いうわけで。

葵ちゃんは柏木さんと待ち合わせたスタバに向かった。私はパペちゃんと一緒にエレベーターから降りて来る人の中から柏木さんの姿を探す。柏木さんがスタバへ向かったことを確認してから、私たちもエレベーターに乗り込んで、フーの所へ行くんだ。


「いた!」

5分もしないうちに、エレベーターから柏木さんが出てきた。いつ見てものっぺらぼうみたいな顔してる柏木さんの背中を見送ってから、私とパペちゃんは顔を見合わせる。

「『行こう」』

ササササー!、とエレベーターに乗り込む。

途中からエレベーターに乗り込んできた人たちに多少の好奇の目を向けられながら、私たちはフーのいる15階までたどり着いた。


エレベーターを降りてフロアを見渡す。白い壁にブルーのカーペットが敷き詰められていて、窓からは夕暮れに染まる街並みが見下ろせた。


『で、妹背の君の部屋は?』

牛くんがもふもふと私の肩を叩いて急かす。

「ちょっと待ってね」

近くの観葉植物に隠れながら、私は手元の地図を広げた。

「えっと、、、フーの個人オフィスは確か…」

地図と現在地を何度も見比べながら確かめて、

「こっちだ!」

観葉植物を先頭にしながら、私たちは歩き出した。

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