つま先立ちの恋
ごめんだけど、イラッとした。それくらいパペちゃんには通じたと思う。だってさっきからそればっかりなんだもん!

こういう時、やっぱり葵ちゃんがこの場にいてくれて良かったと思い知らされる。

「…例えば、どの辺が?」

葵ちゃんは聞き上手の上、我慢強い。可愛い顔してど根性な所も好きだ。

パペちゃんは左斜め下に視線を落としながら、

「今の話、ヒカルちゃんが可哀相だっていう結論になってるけど、女の子4人組の誰かが和泉君のことが好きだって言う話はどこに行っちゃったの?」

「…あ。」

「それに、もしそうだとしたらその女の子たちは可哀相じゃないの?和泉君が好きだって言う気持ちが捻れてこんなことやったんでしょ?」

「それは…」

「…確かに」

私も葵ちゃんも無意識に目を見合わせていた。お互いの目が揺らいでいるのがわかる。それでも私は、

「だけど、こんなことするのはおかしいって言ってやるの!」

「もう言ったのに?」

「う、、、」

そうだけど。そうだったけど。それでも何か一言言ってやんなきゃ気が治まらないんだもん!

そう言おうとした時、パペちゃんの一瞥が私の肩を強張らせた。

「そんなことしたって何にもならないのに?」

だから、パペちゃんの言葉は重いんだよ、、、

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