つま先立ちの恋
ドーナツ屋を出て、三人で並んで帰る帰り道。こうして制服で三人で歩くのも、今年はこれが最後だなぁ。

「葵ちゃんは今年もクリスマスは家族と?」

「うん。近くの教会のお手伝いにも行くけどね」

「パペちゃんは?」

『引きこもり』

「またまた…創作活動じゃなくて?」

『まあ、そうとも言うね』

実はパペちゃんは小説家を目指している。時々、書き上げた小説を読ませてもらったりするんだけどこれが結構大作で、しかもファンタジーだったりするんだ。パペちゃんの頭の中って深いし広いなぁって、読むたびにいつも思う。

「灯歌ちゃんは?」

「ん~…どうすっかなぁ?」

そう。私にはクリスマスの予定がない。クラスのメンバーでクリスマス会があるから一応それには参加するけど…

「フーと…過ごせたらなぁ」

絶対無理だろうけどさ。

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