つま先立ちの恋
「お気に召しませんでした?」

「いいえ。ただ、彼女には少し華奢すぎるように見えます。彼女はスポーツをしていたはずなので、そのヒールだと足に負担をかけてしまうかもしれない。今日は長時間、立ったままで過ごすことになると思うので、できれば別の物にしていただきたいのですが…可能ですか?」

「かしこまりました。すぐにご用意致します」

そう言うなり金城さんはサササっとどこかへ行ってしまった。私は唖然としてしまう。そんな私に明人さんは、すぐ近くのソファに座るように促した。

「あ、あの…」

「ごめんね、もしかして気に入ってた?」

「あ、違います。そうじゃなくて…どうして私がスポーツしてたってわかるんですか?」

そう。私、この人にソフトやってたなんて言った覚えないのに。なんで知ってんの?まさかフー?!

なんて少し期待してみたものの…

明人さんは「そんなことか」と軽く笑うと、

「見ればわかるよ」

と言った。

えぇと………どの辺をっ?!

私が面喰って赤面していると、金城さんが編み上げの可愛いブーツを持って来てくれて、

「いかがでしょうか?」

「さすが金城さん。完璧です」

「恐れ入ります」

そんなやり取りが目の前で繰り広げられた。


お、お、大人って、、、怖い!!


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