つま先立ちの恋
「ごめんごめん。カワイイからつい…」

私の顔を見ながら、どこまでも悪びれずに笑う明人さん。どうなのどうなの、この人ってどうなの?!

「わ、私、真剣なんですけどっ…!」

顔を真っ赤にして叫ぶ私。勢いにオレンジジュースも飛び散りそうだった。

そんな私に明人さんは内ポケットからハンカチを取り出す仕草をしながら言う。

「俺も同じだよ」

「何がっ?!」

「冬彦サンに一人でも味方がいてくれたらって思ってる」


………へ?


変化球を返されてきょとんとなる私。明人さんは何かに気付いた目になり、取り出そうとしていたハンカチをまた内ポケットにしまった。それから、

「…ちょっと失礼。」

「へ?」

そう言って、明人さんの長くてキレイな指が私の唇に触れた。


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